陰陽論の話
鍼灸や東洋医学の診療の基本に「陰陽論」とか「五行説」とかあるんですが、ご存知でしょうか?
陰陽論は、簡単に言うと、世界は「陰の気」と「陽の気」のバランスで成り立っているという考え方のことで、万物を「陰」と「陽」に分類してとらえます。イメージとして『太極図』が有名ですね。「陰」と「陽」どちらが良いとか悪いとかではなく、電気のプラスとマイナスのようにどちらも必要不可欠な存在ということです。
例えば、太陽は陽・月は陰。火は陽・水は陰、体の左は陽・右は陰という感じに分類されます。季節で言うと、夏が陽、冬が陰になります。季節は移り変わっていくものですので、冬(陰)から夏(陽)へ少しずつ陰と陽のバランスが変わっていきます。つまり今(2月)は、陰気(冬)が弱まり始め、陽気(夏)が高まってくる時期ということです。
体の陰陽
自然界だけでなく、人間も陰と陽のバランスの中で生きています。だから、このバランスが崩れてしまうと「病気」となります。ちなみに、人の体で、陰が弱まり陽が強くなりすぎている状態を『陰虚症』といいます。
『陰虚症』の人の代表的な症状は、「のぼせる、火照る」「のどが渇く」「寝汗をかく」「めまい」「かすみ目」「肌のかさつき」などです。体の中の『陰の気』の代表的なものは「水」ですが、これが不足している状態なんです。
そういわれてみると、春先に多い症状の気がします。自然にそうなるので、具合が悪くなければ、「だから何なの?」ってことなんですが、この変化についていけてない人も多いんです。その場合は、鍼灸などで気のバランスを整えてあげると体も心も楽になるはずです。
気になる方は、ご相談くださいね。